家族ゲーム

nununununu2004-12-28

映画『家族ゲーム』を観る。友だちが「なぜかよく観る」と言っていたので、ずっと気になっていた。そういえば『20世紀ノスタルジア』をなぜかよく観る、と人から聞いたこともある。自分にとってそういう映画ってないかもしれない。寂しい話だ…。今すぐにでも観たいのは、ヒッチコックの『バルカン超特急』、カサヴェテスの『フェイシズ』、ルビッチ『街角』、と、書いているうちにそわそわしてくるのだけど、それよりもスカパーでまだ観たことのないおもしろそうな映画が沢山やっているので、そちらを優先すべきか、と困っている自分はバカみたいだ。観たいものを観ればよいのに…。で、『家族ゲーム』。音楽を余分に鳴らさないことが、登場人物を身近に思わせる効果を生んでいるようだ。ストーリーのあるドラマなどに音楽が加わると、図らずも「これは虚構ですよ」というメッセージを送信してしまうように思う。それがこの映画には少なかったのではないか。
最後のシーンはどういうメタファーなのか知りたいところ。家庭教師の先生が、受験生の家族全員を張り倒し、船で帰宅する(家庭教師と受験生の家族たちは元々住んでいるところが異なるわけだ)。後日、家族は何事もなかったかのように日々を過ごしている。母親が子どもたちにおやつを勧めようと子ども部屋にいくと、兄弟は昼寝をしている。外でヘリコプター(?)が飛んでいて次第に騒がしくなってきた。母親は「今日は何の日だったのかしら」と気にしつつも、つられて昼寝をしてしまう。カメラは外を写すことなく母親と兄弟が昼寝をしている姿を俯瞰でとらえて停止して、エンドロールが流れる。う〜ん…。家族は死んだのか? ヘリはこれからクーデターがあるということなのか。そういえば、昨日観た『パトレイバー2』は自衛隊がクーデターする話だったけど、これも、そういった話なのかな。最後のシーンはともかく、この映画もとても楽しかった。