ライブ西行

昼に東中野のU-HAでチキンカレー。ポレポレ東中野松江哲明特集。真利子哲也監督『極東のマンション』は久しぶりに親戚と接することで人との繋がりを意識し、それでも自分を壊すためにマンション屋上からバンジージャンプをすることで擬似的に自分を葬る。一日中太陽を撮影してすっきりする。『マリコ三十騎』では先祖のお墓の前で自分のルーツを見つめる。松江哲明『あんにょんキムチ』は在日三世の松江が亡くなった祖父の軌跡を辿ることで、家族と韓国と日本を見つめることになる。それは100年前のことであり、1万年前のことでもある。10年後に『ライブテープ』で撮影する商店街が映る。『ライブテープ』と『怒る西行』の同時上映では、沖島監督が自分がいなくなっても変わらぬであろう100年後の風景について語り、前野健太は「100年後、君と待ち合わせ」と歌う。沖島監督の前作は『1万年、後‥‥』だった。沖島監督は散歩をしながら過去・現在・未来のことを語っている。固定のカメラで撮影する道の先は見えない。二本とも人と何度もすれ違いながら、最後は井の頭公園で奇跡的な夕日のシンクロで終わりを迎えようとする頃に、沖島監督と前野さんがスクリーンの前に現れ、握手をしておしまい。