Summer in Summer

夕方に神保町の路地と人で、ユタカワサキ「Summer in Summer」展。

地面に置かれた可動する監視カメラにランダムな信号を送ることで、まるで生き物のように音をたてながら室内を移動してゆく。カメラの写す映像はリアルタイムでプロジェクターによって壁へ投影されている。会場で観たときは地面ばかり映していたが、たまにプロジェクターのほうを向いて、投影する光を映すこともあった(映画のスクリーンに投影する光との直面を強いられる映画『恐怖』のよう?)。室内に誰もいないときも、このカメラはけなげに部屋を映し続けているのだろう(映画『一万年、後‥‥。』をまた観たくなった)。ランダムな信号がまるで機械に生命を吹きこむ構造は、路地と人で展示されていた毛利悠子「ワンデイ ダラス」に呼応しているようでもあるし、監視カメラ問題は宇川直宏『Dr. Toilet's Rapt-up Clinic』を連想したりもする。シンプルゆえに多くのものを含んでいるスゴい作品…。ひさびさに安永くんに会った。